年頭挨拶
三重県森林組合連合会
代表理事会長  青木 民夫

謹んで新年のお慶びを申し上げます

 日頃から皆様には、本会の運営につきまして、格別のご支援、ご協力をいただいておりますこと、心より厚くお礼申し上げます。

 さて、昨年を振り返ってみますと、5月に箱根山の火山活動の活発化や、鹿児島県口永良部島の噴火に続き、9月には台風18号が日本列島に上陸し、宮城県大崎市の渋井川、茨城県常総市の鬼怒川堤防の決壊による、甚大な被害など、全国的に例年にも増して自然災害の多い年となりました

 また、景気の動向につきましては、株価の上昇など大手企業には回復感がありましたが、依然中小企業や地方産業にまでは、その恩恵が及んでいない状況にあります。

 さらに、森林・林業界を見ますと、木質バイオマス発電による原木価格の下支えはできましたが、市場価格は依然低価格で推移しており、搬出量の増加に向けた体制の整備に苦慮しております。
 こういった中、ー昨年11月に、『松阪木質バイオマス発電所』が稼働し、本年の秋ごろには、新たに2つの発電所の開所が予定されており、集荷に対する期待が高まっていることから、これらの期待に応えるためにも、各森林組合の一層のご協力をお願いするところです。

 一方、県内に目を向けますと、今年の5月に開催される伊勢志摩サミットのが開催されます。本会といたしましては、県産材を活用した製品の寄贈を行うなど、県産材の利用促進に向け、取組を強化しているところです。
 また、昨年からスタートした「みえ森と緑の県民税」は2年目になりしました。「災害に強い森林づくり」全力で取り組むためにも、
その使途や事業については、森林の保全・整備に実効あるものとなるよう、市町及び県に対し、引き続き要望を続けていきたいと考えておりますので、皆様のさらなるご協力をお願いいたします。

最後になりますが、今後も会員の皆様と協力して、森林・林業の担い手として、組合員の森林管理はもちろんのこと、山村社会の活性化に取り組んで参りたいと存じますので、皆様のご指導、ご協力をお願いいたしますとともに、皆様のご多幸とご健勝をお祈り申し上げて、新年のご挨拶とさせていただきます。

 











平成二十八年 年頭ご挨拶
全国森林組合連合会
代表理事会長 佐藤重芳
 

新年あけましておめでとうございます。

 皆様方には、日頃より森林組合活動への特段のご支援、ご協力を賜り厚く御礼申し上げます。

 昨年は、関東・東北地方豪雨による河川の氾濫や堤防の決壊等の被害が発生し、甚大な被害をもたらしました。被災地の皆様方には、心からお見舞い申し上げます。

 森林の多面的機能の維持・発揮がいっそう求められている中で、日本の森林・林業の現状は依然として厳しい状況にあります。この中でも特に深刻な問題は、山林の健全な循環が壊れつつあるということです。これを顕著に現わしているのが、人工林の齢級構成です。成熟化が進む一方、若齢人工林が極端に少ないという歪な状態にあり、将来にわたる森林資源の造成を図っていかなければならない、非常に重要な局面にきております。

これを実現させるためには、境界の明確化や担い手の確保、苗木の安定供給、シカ等の獣害対策など解決しなければならない課題が山積していますが、我々が未来に対して責任をとるという観点から、これらの問題を今のうちから着実に解決していかなければならないと認識しています。

一方、一昨年には全国木材組合連合会と本会において、「‘ウッドファースト社会’の実現に向けた行動宣言」を行いましたが、昨年は、その動きをさらに加速させるために、日本林業協会と全国木材組合連合会、日本林業経営者協会と本会の四団体により「日本の森林・山村の再生に向けた共同行動宣言」を行いました。森林資源の循環利用を進めるとともに、TPP交渉の大筋合意を受け林業の体質強化を図っていくためには、森林・林業・木材産業界が一体となり行動を起こしていくことが必要であるということを再認識するものとなりました。

さらに、昨年10月28日には、全国から森林組合関係者が集結し、森山農林水産大臣をはじめ、多数の友好団体の方々のご臨席の下、「第28回全国森林組合大会」を開催いたしました。

本大会では、平成28年度より開始する次期系統運動『JForest森林・林業・山村未来創造運動〜次代へ森を活かして地域を創る〜』を組織決定するとともに、「森林吸収源対策のための安定財源の確保と林業の成長産業化の推進に関する要望」を決議いたしました。本運動では、「効率的かつ安定的な林業経営による、組合員の経済的利益の向上」、「林業・関連産業の活性化による、地域社会の活力創造」、「森林の持つ多面的機能の高度発揮による、国民生活への貢献」の三つを目標としております。組合員のための森林組合として、協同の力を最大限に発揮できるよう、関係者各人が自身の運動として取り組み、系統の力を結集していくことが必要です。

昨年末には系統が長年にわたり要望してきた森林吸収源対策の安定財源の確保に一定の道筋がつけられたこともあり、林業の成長産業化、地方創生に向けた取組を進めてまいります。

また、3月11日には、東日本大震災と東電福島原発事故から5年の節目を迎えます。私たちは決して、この出来事を忘れてはなりません。そして、着実に復興への歩みを進めていくためにも、系統として引き続き邁進してまいります。

この新しい年が皆様方にとって佳き年になるよう心より祈念申し上げますとともに、森林組合系統が森林・林業・山村の明るい未来を創造できるよう、皆様方のご支援、ご協力をお願い申し上げ、新年の挨拶といたします

 



平成28年 三重県山行苗木標準価格表
平成27年12月4日 
樹種 苗令 規 格 生 産 者
本体価格
(円)
消費税
相当額
(円)
生産者
価  格
(円)
呼称 長さ
(p)
根元径
(o)
ス ギ 30〜44 5.5 88 7.0 95.0
特大 45〜60 92 7.4 99.4
35〜44 101 8.1 109.1
45〜65 104 8.3 112.3
ヒノキ 30〜44 5.5 88 7.0 95.0
特大 45〜60 92 7.4 99.4
35〜44 101 8.1 109.1
45〜65 104 8.3 112.3
アカマツ
クロマツ
20〜24 60 4.8 64.8
25〜30 70 5.6 75.6
抵抗性マツ 根鉢 25上 130 10.4 140
抵抗性マツ ボット 25上 190 15.2 205.2
クヌギ 1年
以上
40上 95
7.6 102.6
コナラ 1年
以上
40上 95
7.6 102.6
スギ
コンテナ 
35〜 170 13.6 83.6
 ヒノキ
コンテナ
35〜 170 13.6 83.6
 
(注) 1 実生苗木価格
    2 生産者価格は生産者庭先価格(ライフパックは実費)
    3 造林者価格は森林組合で決定
    4 この価格は平成28年1月1日から平成28年12月31日まで適用